ナッジ(NUDGE)それは行動経済学で「それとなく誘導する」戦略!

サラリーマンが本で成長
※アフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。
スポンサーリンク
世間の声
世間の声

TVのCMで「ナッジ」は行動経済学って説明してたよ。

どういう意味なんだろ??

セイチヨ
セイチヨ

行動経済学は面白いよね!

「人は選択しなかったことを後悔しがち!」とか

あるある~って思うことが多いよね!

ナッジもその一つ!

脳のクセを利用した戦略を学んでみよう!

ナッジ(NUDGE)をご存じでしょうか?行動経済学の1つです。

国や医療の分野(主に健康診断啓蒙)などで使われている手段ですが、実は我々の生活の中でも気づかないうちに取り入れられています。

「強いる」のでなく、「自然と導く!」「主体的に動いてもらえる!」それがナッジです。

こちら記事の内容では次のことを知ることが出来ます。

  • ナッジ(NUDGE)の意味と効果を知る
  • ナッジとは逆の意味を持つスラッジを知る
  • ナッジとスラッジを使った戦略を学ぶ

誰かに何かをしてもらいたいとき、選択肢はいくつかあります。

・権力や暴力で強制的にやらせる。

インセンティブ(報酬)を与えてやってもらう。

自ら進んでやってもらう。

他にもあるかもしれませんが、「自ら進んでやってもらう」が一番むずかしそうに思いませんでしたか?

会社だとインセンティブを出して社員に頑張ってもらうことが多いでしょう。ブラックな会社なら強制的にやらされることもあるでしょう。

ですが、会社で社員が自ら進んで仕事をするように持っていくのに頭を抱える人は多いと思います。

ナッジはこの「自ら進んでやってもらう」方法のことです。

象さんの親は子象があぶない所に行こうとすると、鼻でちょいちょいとつついて危険を知らせて安全な方に誘導するそうです。

これと同じように、強制することも報酬を与えることもなく、さりげない方法で自分から行動を起こしてもらう方法がナッジです。

ちょっとちょっと「そんな良い方法なんてあるの?」というお声があると思います。

実際のナッジを見ていきましょう。

とても有名なの男子便器のシールです。もはや商品化されていますね。

男性はこのシールに向かって小をしてしまいます。無意識レベルで狙ってしまいます(笑)

このシールのおかげで便器まわりの掃除が大幅に減少されたことは言うまでもないでしょう。

実にナッジなアイデアです。

そこには「便器からはみ出したら罰金!」でもなく、「綺麗に使えば褒賞を与える」でもなく、本人が自ら進んで汚さないことにつながりました。

マークで他に有名なのが、足跡のシールもそうです。

コロナの時期にスーパーのお会計に並ぶには距離を取ってもらう必要がありました。近い距離に後ろの客が近づいて来るのは不安という声が多くありました。そんな時にフローリングに足跡型のシールを一定の間隔で置くことで、客は自然と距離を取るようになりました。

コストをかけずにエネルギー削減を達成したナッジもあります。

「ホーム・エネルギー・レポート」というのを各家庭に示したそうです。このレポートを見れば自分のエネルギーの使用量が近隣住民の使用量と比べて多いか少ないか、エネルギー節約をするにはどうすれば良いか一目でわかるものでした。この結果2%のエネルギー削減に成功しました。実にエネルギー価格を11~20%上げた時と同じ効果があったそうです。

困ったキリン
困ったキリン

個人的には子供たちが自ら進んで勉強をするナッジを知りたいです!

セイチヨ
セイチヨ

こどもの「やる気スイッチ」を見つけるのは本当に難しいですよね、、、

一緒に勉強してあげたり、宿題は食卓でさせたりとか、、、、

まぁ、これが解決しないから塾が山のようにあるのでしょうが、、、

他にも質問方法を工夫するナッジもあります。

この「オプトイン」と「オプトアウト」は質問の方法で使われるナッジです。

臓器提供の質問方法が有名です。免許証の裏にチェックするところがあるのをご存じでしたか?

これが国によって質問の方法が違います。

日本はオプトインとオプトアウト両方記載パターンでした。※画像は日本臓器移植ネットワークHP参照

ある国では、

「臓器提供をします」にチェックするパターンが「オプトイン」の質問方法。

受け入れOKの承諾確認です。

「臓器提供いたしません」にチェックするパターンが「オプトアウト」の質問方法。

拒否の承諾確認です。

どちらが質問に答えやすいか?という点ですが、チェックの割合はどちらも変わらないという結果があるそうです。

では「どっちでもいいんじゃないの?」となりそうですが、

ヨーロッパの臓器移植が盛んな国ではオプトアウト方式が選ばれています。

オプトアウト式の「臓器提供いたしません」にチェックが付かない人は「臓器提供しても良いですよ」に判断されます。結果的に臓器提供者が増える仕組みです。

質問の方法を変えただけですが、目的に到達する割合が増えました。これもナッジの一つです。

もちろん倫理的な問題は言われているようです。

「臓器提供いたしません」にチェックが付かない人=臓器提供OK というのはちょっと強引な気が確かにします。

ちなみに

日本では臓器提供のためには本人の同意が必須でしたが、2010年の法改正により家族の同意により臓器提供が可能となりました。いずれも臓器提供の意思を自身もしくは家族が申し出ることが必要です。

最近「ねんきんネット」にログインすると↓こういった案内が出てきました。↓

↑国としては「ねんきんネット」を出来るだけペーパーレス化したいという思いがあります。

ですが、強制すると年配の方を中心に批判がくるのでナッジでやんわり促しているんですね。

他にも国は、健康診断への促進など、強制出来ないけど進んで行ってほしいことにナッジな促しを使っています。

ナッジを知っていると、こういった国の涙ぐましい努力に協力したくなっちゃいます。

※ここは興味のない方は飛ばしてください。少々難しい学術的なジレンマのお話。

リバタリアンとは「個人の自由を尊重する考え方」

パターナリズムとは「強い立場の人が弱い立場の人に利益がなるという理由で行動に介入・干渉すること。

相反する言葉をつなげると、「あなたの自由は尊重するが、こうした方があなたのためになるので行動を起こして欲しい」というニュアンスになる。

学者の先生方は、「人々を良い方向に導くこと」と「個人の自由の尊重」を矛盾と考えるべきか?

良い事と考えるべきか?導くことが強制になっていないか自由の侵害ではないか

と、葛藤されるそうです。

あなたの会社の社長や経営層の人々もこういった悩みを持っているでしょうか?

こういったやさしい考え方を出来る人でないと、ナッジの戦略は思いつかないかもしれませんね。

選択的アーキテクト」 また難しそうな言葉が続きますね💦

「アーキテクト」の意味は建築家や設計とかの意味です。

つまり、選択肢を作り出すことです。

ナッジは「人々を良い方向に導く」ことです。

その「良い方向」を作り出す(アーキテクト)することは重要です。

例えば、あなたが総理大臣だったら、人々にどんな選択的アーキテクトを示すでしょうか?

「老後の資金は年金だけでは厳しい」に対して、新NISA制度(選択的アーキテクト)を作りました。

※新NISAは岸田政権の最大の功績だと個人的に思ってます。

新NISAを選ぶかどうかは国民の自由です。強制ではありません。他に老後の資金作りの方法もあります。ではどうやって新NISAをナッジするのか??これも政府の手腕です。・・・もっと宣伝すればいいのにと思いますが、、、どちらかというと書籍やYOUTUBEで政府以外が紹介してますね。

このように選択的アーキテクトを作り出したら、次がナッジという流れです。

スナッジとはナッジの逆を意味しています。

ナッジは「無意識に進んで行動してしまうこと」ですが、

スナッジは「無意識に行動を阻止させようとすること」です。

例えば、

みなさんもサブスクを1つや2つしていると思います。

サブスク(定額を毎月払って受けるサービス)で私も動画配信(映画やアニメ、スポーツなど)を契約していましたが、解約をWeb上で進めるとあちこちサイトが飛び、解約までたどり着けない仕組みがありました。

これがスナッジです。※最近はだいぶ改善されています。

解約を複雑にすることで、消費者の活動を妨げます。一人暮らしのおばあさんの家に行ったら山のような商品やサプリが送り付けられているニュースを見たことがありませんか?これも解約出来ない弱者に付け込んだシステムです。

商品の説明書に小さな字で書かれている内容もどうなのでしょうか?発売元からするとクレーム対策のために不必要な情報まで細かく記載せざるを得ないところですが、購入者には必要(注意すべき)な情報が読み取れずに読むことを放棄してしまいます。スナッジなのか?仕方ないことなのか?

ナッジの素晴らしい所は、「自ら進んで行動を起こさせる」ことだと思います。

強制的や報酬を与えて行動を起こさせるには限界があります。

短期的には良いですが、長続きはしないでしょう。

私のサラリーマン人生で数多くの上司が入れ替わりました。

多くは強制型や報酬型の上司です。

今思えばナッジな上司が2人いました。その上司の下で働いているときは、働くのが楽しく、上司に踊らされていることは承知しているのですが、その踊らされているのが不思議なほど心地よいものでした。

そういった上司に共通するのは何だったのか?

それとなく相談に乗り、手の届く範囲の目標をそれとなく示し、大きな目標は笑いながら「やってみぃ!お前なら出来るかもな!」的な期待を寄せてくれたり、うまく表現出来ませんが象の鼻のように「ちょいちょい」してくれるコミュニケーション能力だったのかもしれません。

ナッジを活用すれば社内の活動に留まりません。

顧客が自ら進んで商品を購入する知恵を働かしてくれるように出来れば最高です。

まぁそんなに簡単にはいきませんが、、、

私もナレッジを心がけてお仕事しようと思います。

本日の内容がサラリーマンのみなさまのお役に立てば幸いです。

また気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、ナッジはバイアス思考をうまく利用したものです。バイアス思考が気になる方は下の記事も見てください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました