『営業と詐欺のあいだ』 騙されないために学びましょう!

サラリーマンが本で成長
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最近のテレビの詐欺の手口を見ているとドンドン進化していますね。

厳しいおやじ
厳しいおやじ

わしゃ絶対だまされんぞ!一流大卒で、昔は会社の役員じゃ!

もしもし・・?え?かわいい孫が一大事だって? あわわっ!

学のある人でも、思わぬところで騙されるようです。

「地面師」が流行ってますが、こちらはリアルにあった詐欺の話です。大企業が何十億と騙されるなんて信じられないことが起きます。

ITの技術を駆使して、知らないうちに詐欺の片棒を担がされるケースもあります。ネットのバイトに申し込んで集まったら聞いていた仕事内容とは違って運び屋をするケースなどです。もちろん身分証を脅しに使われるので拒否権なく働かせられます。1回引き受けた人は捕まるまで駒として使われます。

どうしたら騙されないかの?

本日は、参考とさせていただいたのは「営業と詐欺のあいだ」です。

詐欺の手口を知って、どうしたら騙されないかを学びましょう!

※著書には一流の営業のテクニックもあります。詐欺との絶妙な「あいだ」を事例をもって紹介されています。

これは詐欺ではなないパターンのご紹介です。まずは優秀なセールスマンが話す手段を知りましょう。この手段をベースとして、詐欺師となにが違うのか?上乗せされているのか?学びましょう。

一流のサラリーマンが話しているのは『メリット』『信頼』『価格』の3つだけです。

この「一流のセールスマン」の「一流の」と言うのがポイントです。

一流のセールスマンは商品の詳細を話すことよりも、商品を買うことであなたがどのように幸せになれるのかメリットを話してきます。清潔感のあるセールスマンは笑顔ですし、誰もが知るメーカーの社員さんです。もう信頼はバッチリです。

ダメ押しが価格ですが、定価とはあって無いようなものです。あるのは原価ギリギリの額です。お客さんが得した感覚を持つ絶妙な金額と「お値段をがんばっている感」を見せつつ紹介します。

これは一般的な商品の売買であり、お店もお客もWIN-Winな関係です。

「詐欺師のお話」というバイアスがかかっているので、一流のセールスマンが詐欺師のように読めた人もいると思いますが、通常のよくある「良い買い物、良い接客」の一例です。

では、詐欺師の手口とはどういったものか? 通常のセールスと何が違うのか見ていきましょう。

『今買わないとなくなります!』

『今買わないと損をします!』

この二つは常套句です。

※本当に数がなかったり、年度末でお店が損をしてでも売り上げを作りたい場合もあります。

1つ目の『今買わないとなくなります!』は「希少性」を狙った「限定品」です。

2つ目の『今買わないと損をします!』は「機会損失」です。

どちらの場合も、買い手側としては「かんがえる時間を差し迫られる」のであなたは緊急事態です。1日考えていては商品がなくなってしまうかもしれません。「え~い、買っちゃえ!」となるパターンです。

1日ぐらいじっくりと「本当に必要なのか?」「別のお店でも手に入るのではないか?」「適正な価格なのか?」を考える時間があれば騙されなかったことでしょう。

あなたの考える時間を奪う魔法の言葉が「今買わないと○○です。」

本当に欲しかったものが売りに出ている瞬間なのか?衝動買いで欲しいと思ったのか?考える時間を持ちましょう。セールスマンは魔法の言葉を使います。先にあった『メリット』『信頼』『価格』の3つは妥当なものでしたでしょうか?

そうそう、

私の大学時代の友人が証券会社に入って似たような勧誘をしてきました。わたしは「自信がないからやめておくよ」と断ったところ、彼は激高しながら「そんなんだから成功を逃すんだぞ!」と責めてきました。おぉ~怖い怖い。もちろん彼とはもう連絡を取っていませんww。

「1000万を私に預ければ1億にしますよ」

そう言われてお金を渡すお人よしはいないと思います。ですが、こう言われると考えてしまいます。

「あなたが疑う気持ちもわかります。それでは、来週の金の相場が上がり調子であることを宣言します。来週上がっていたら考えてくださいね!」

金の相場が本当に上がっていた場合、それでも怪しいのでもう一度も断ることでしょう。でも相手はまたこのように言ってきます。

「疑い深いあなたが信頼出来るようにもう一度金の相場を宣言しましょう。来週は下げです」

これが繰り返されて、3回連続で相場があたったので、あなたは信頼して1000万を預けます。もちろん詐欺ですので、その後に電話をしても応答はありません。

不思議なのは、どうして詐欺師は3回連続で相場を的中出来たのでしょうか?

答えは「8人の人に同じように電話をしていた」です。

4人には「上がる」と伝えて、残りの4人には「下がる」と伝えます。翌週は半分に「上がる」と伝えて、もう半分に「下がる」と伝えます。すると2週連続、3週連続相場を当てたグループが生まれます。

詐欺師にとって、電話したすべての人を騙す必要はないのです。10人100人と声をかけて数人引っかかれば十分な利益を得ることが出来るですから。

『メリット』『信頼』『価格』のうち、この「当たるも八卦当たらぬも八卦」の手段は「信頼」を作り上げています。知らない会社の知らない人を信じるのは考えられないことですが、「私が騙されることなんて平和な日本ではない」と思い込んでいる日本人がほとんでですので、うまい言葉に騙されてしまうのでしょう。

「株式投資で3億円稼ぐ方法」なんてあるわけがない!そうわかっているのにWebの広告にこう書いてあったら思わず「覗いてみるだけならタダだろうし、見ちゃおう!」とクリックする人がいます。

好奇心トリ
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不思議なことですが、このようなありえない儲け話に騙される人が一定数います。

先ほどの「当たるも八卦当たらぬも八卦」と同じ理屈ですが、詐欺師は数人引っかかれば良いのです。ネットは何万人もの人が閲覧しますので、引っかかる人が0.001%でもあれば十分なのです。

クリックすると、「個人的に会ってお話ししましょう」や、「スキルを学ぶ必要があるので講習を受けてください」とか「テキストの購入を求められた」など巧みな技で「必要経費」をボッタくられます。

高い授業料だったと笑えればいいですが、笑えないのがネット社会です。

一度騙されたあなたは「カモリスト」に載ります。電話番号や住所は闇業者に売買されてまた騙されることになります。

ちょっとした好奇心が痛いヤケドにならないように注意しましょう。

蛇足ですが、ブログをやってXで広げようとするとかなりの人がXでお世話の連絡をくれます。その大半は「この方法をすれば毎月〇〇万円稼げますよ!その方法を幾らで買いませんか?」です。面白いですよね!本当にすごいスキルを教えている人もいるのでしょうが、ほとんどは詐欺だと思います。

ここからは本当に怖い話です。カルト宗教とかでも過去に行われていたそうですが、監禁もしくは軟禁されて、精神的に参ってしまうまで荒行のような環境を強いられます。疲労困憊になるまで、あなたは攻め続けられます。「〇〇だからあなたは不幸なんだ!まわりも不幸にしている原因はあなただ!」みたいな言葉でなじられ続けます。

最後に、救いの言葉が入ります。「よく頑張りましたね!あなたは救われましたよ!」もう洗脳されてますので、詐欺師を神様のように感じてしまいます。

そんなの今の世の中あるわけないだろ?と思っていても昔からずっとある手段のようです。

「困ったことはありませんか?」と見知らぬ人が声をかけてきたら気を付けてください。

「困ったことはありませんか?」は詐欺師のもっとも入りやすい入り口です。そもそも困っていない人なんてほとんどいませんから正直な人(ピュアな人)ほど困りごとを言ってしまいます。

傷ついた心で助けを求めている人ほど、詐欺師にとってはカモなのです。残酷ですね。

占い師の手口も似てますね?「今日は何を占いたいのですか?」は「悩んでいること(困ったこと)はなんですか?」と聞いているのと同じですから。

詐欺師になってしまっているパターンというのがあります。

セールスマンがたくさんの人に幸せになってもらおうと善意をもって詐欺商品を売ることがあります。信じられませんが、世の中にはあります。

著書のなかでは、ある朝目覚めたら画期的に寿命を延ばせる物の作り方を気づく人がいて、その商品をあの手この手で売ります。効果の証拠はないので、でっち上げてでもみんなに売ります。なぜなら、その商品はみんなの寿命を延ばせると信じ込んでいるからです。

大なり小なり自分が扱っている商品に自信を持って紹介するのが普通のセールスマンだと思います。

そして、良かれと思って大げさに伝えたりしているセールスマンは少なからずいることでしょう。

保険会社のスタッフも本当にみなさん良い商品だと思って販売されますよね。えぇ、わたしはほとんどの保険はゴミだと思っています。掛捨ての保険で、生命保険、火災保険、自動車自転車保険の3つで十分です。保険が気になる方はこちらのブログも読んでください。

円安で「ドル建て保険」は解約のチャンス?~解約返戻金と確定申告まで~

サンクコスト効果というのも詐欺から逃げれない理由の一つです。

サンクコスト効果とは、時間やコストをかけた分必要以上に大事に思ってしまう心理です。

何時間もかけて考え抜いた企画書は、端から見たら愚策でも良いものに感じてしますアレですww

例えば、

詐欺師から長い時間の話を聞いたとき、「これだけの時間をかけて聞いていたのだから無駄には出来ない」というサンクコスト効果の心理が働きます。

なので、怪しいと思ったらすぐに話を聞くのを止めましょう!

私も知らない番号で電話がかかってくることがたまにあります。たいがいが不動産運用の電話で、「マンションを買いませんか?」の勧誘です。ちょっとぐらいなら話を聞いても良いかなと聞いていると人は情がわくものです。さらに聞いていると「会ってもっと話しを聞いてみませんか?次の休みはいつですか?きっとあなたの人生が変わります」と言われます。

そんな情が湧く前に、「間に合ってます」と電話を即ギリして着信拒否にしましょう!

著書のなかでは、詐欺師なのか?詐欺師でないのかの境界線は「社会をより良くしたい」という意思の有無であると記載があります。

商売の基本は社会貢献(社会をより良くしたい)です。

言い換えると「自己中心的」か「利他的」であるかの違いとも言えるでしょうか?

著書は「営業と詐欺のあいだ」という題名なので、ここが肝となる部分です。

優秀な営業マンか?詐欺師か?を見極めるポイントになります。

先に3つのメリット(『メリット』『信頼』『価格』)を紹介しましたが、

騙されないポイントは「信頼」と「価格」なのではないかと思います。

「信頼」は時間をかけて作られるものと、社会的に構築されたものとがあります。詐欺師と何回も接触していくうちに偽の「信頼」が構築されてしまいます。いっぽうで、社会的信頼は会社のクチコミを見ればだいたいのことはわかりますので、名刺を貰うのが一つの防御策と言えるのではないでしょうか?

次に「価格」ですが、「騙されても痛くない価格」かどうかが判断の一つと思います。1万円ぐらいであれば詐欺だとわかっても「高い授業料だった」と言える金額です。

一方で、年金の大半となる価格を騙されるかどうかとなると人生がかかってくるので慎重になるべきです。

もはや人間付き合いが怖くなってきますね。身内以外はみんな詐欺師に見えてきます。

そもそも他人が「あなたの幸せ」を語り始める時点で怪しいところです。

ここは一つ目的論で考えましょう。「あなたの幸せ」を語ってくる人がいれば、「わたしが幸せになることであなた(詐欺師)のメリットは何ですか?」と聞いてみましょう。

著書にもありますが、誰もが自分にしか興味がない世のなかです。他人のしあわせに興味を持つ人物は聖人か詐欺師だと疑うのが一番良いと思います。むしろ、GIVE&TAKEがはっきりした関係の方が信用出来るかもしれませんね。

「世の中甘い話なんてね~んだよ」「コツコツ働け」と言ってた親が一番正しいのでしょう。

この記事を書いた人

ハンドルネーム:セイチヨ
関西のR大学 経済学部 金融学科 卒
40代現役サラリーマン 営業職 
製薬メーカーオンコロジーMR
主に本の紹介をしながら金融・雑学などを紹介していきます。

掃除好きな嫁とこどもふたり
家:賃貸(オール電化で電気代大変)

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